ピータース弁護人が検察側の証人に反対尋問をおこなうと、傍聴席からひきつったような甲高い女の声がとんできた。声の主は息子の死を知って本国から駆けつけた俘虜スキャランの母親であった。
「同じアメリカ人のくせに奴らをなぜかばうのよ!」


「神を信ぜず BC級戦犯の墓碑銘」 岩川隆
P142

 また刑事弁護人の役割は刑事被告人の基本的人権の擁護であり、多数の人から批判されたことをもって懲戒されることはあり得ない。被告の主張は弁護士の使命を理解しない失当なものである。
弁護団懲戒請求の判決要旨 光市の母子殺害事件