雑感

私は結構以前からネット上の南京事件関係の記事を読んできたので*1、ネット上の否定論が勢いを失っていく様をリアルタイムで見てきた。それは否定論の矛盾や論理破綻をたんねんに指摘してきた人たちがあってのことで、モアスピーチとしては誇ってもいいレベルだと思う。だが、否定論がネットでもリアルでも劣勢になると何故か否定論者の「言論の自由」を重んじろと言う人たちが現れてくる。

以前、否定論が隆盛を極めていた頃は反論するだけで罵倒から人格否定が集中して発言を潰そうとするのは目の当たりにしてきた。当時は対否定論者の「言論の自由」を守れという人は私の観測範囲ではほとんどと言っていいほど現れなかった。

否定論者の「言論の自由」を守れという意見が本人の主観がどうであれ、歴史修正主義に加担するとしか見えないのは否定論の側に立つという宣言としか思えないからだ。対立する二つの意見*2の一方が不利な時は沈黙かもしくは存在そのものを無視しているのに、もう一方が不利になった途端に「言論の自由」云々と言い出せば、古くから論争に関わっている人間からすれば何を今更という気にもなる。

*1:2000年辺りからだから10年ほどか

*2:そういう印象を振りまくのが否定論の戦術なのは理解しているが単純化するためにこう表現する