国旗国歌

 いささか出遅れの感はあるが、東京地裁の判決について。
 自称左派*1の私にとっては当然の判決だが、正直上級審で覆る可能性が高いと思ってしまう。私と同じような意見の人でもそう考えている人は多いみたいだが。
 最近行政や政治家に対しての訴訟は地方裁判所で原則論に忠実な判決を出して言い訳を作り、高等裁判所辺りで権力側に有利な方向に判決を持っていくパターンが多いような気がする。右傾化云々とは別にあまり良い傾向ではない。
 この点については高裁の判決を待つしかないので、それ以外に少し気になった部分を何点か。

  • 公務員である以上職務命令には従うべき

 この裁判そのものが職務命令に従う義務の有無について争われ、東京都教育委員会の通達・職務命令は違憲・違法と判断されたわけだ。逆に公務員は憲法99条において憲法遵守義務を負っているわけだから、違憲判決の出た命令に従うこと自体、公務員としての義務を果たしていないという理屈も成り立つ。まあ、この判決の内容からそういった結論を導きだすのは詭弁だろうが。

  • 式典で国歌を歌うのはマナーだ

 罰則付きで強要した時点でマナーではないだろう。マナーを蔑ろにするつもりはないが、この件に対してマナー云々を持ち出してくるのは事態の矮小化を図っているとしか思えない。

  • 「法律以前の問題じゃないですかね、人間として国旗や国歌に敬意を表するのは。人格、人柄、礼儀の問題とか(だと思う)」By 小泉純一郎

 小泉純一郎に人格や礼儀について言われたくないな・・・

*1:私にとって左翼というのはもっと性根の座った人たちを指す言葉だから、左寄りということで左派を名乗っている