2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

JSP その二

南方軍の将兵が降伏軍人としての立場に立たされたのは、もともとは南方軍総司令部が東南アジア連合軍との交渉において捕虜ではなく「降伏軍隊」としての名誉と待遇を要求したことによる。東南アジア連合軍は「降伏軍人」という地位を認めたが、そのため日本…

意思表明

映画 Nanking に対するネガティヴ・キャンペーン(および関連ブログへの荒らし行為)については、最近も当ブログのコメント欄で ni0615 さんからご報告があった通りです。旧軍を免罪したいという動機をもつ人間にしか通用しない議論が海外で影響力を持つとい…

二六〇万人と三一〇万人

上のエントリを書くために「大東亜戦争全史」*1を読んでいたら人の損害という項目を見つけた。 「今次大戦」という書き方をしているので、日中戦争を含んでいるのかどうか判らないが、服部卓四郎氏が執筆した昭和二八年当時で死亡行方不明として約二六〇万人…

JSP その一

(Japanese Surrender Persons) あるいは(Japanese Surrendered Personnel)の略号。日本語で表記する場合は「非武装軍人」、「降伏日本軍人」となる。 敗戦後、日本軍人が捕虜になることを拒否する可能性があるので、外務大臣や陸軍省は「捕虜」(POW)としてで…

日英交流史1600-2000(3) 軍事

もともとの目的であるこの本は、例によって「日本軍の捕虜政策」の参考文献の一冊。 複数の著者による論文集だが、「日本軍の捕虜政策」で参照されているのはそのうちの1つだけだったので図書館が借りることにした。ただ、他の論文の中にも結構興味を引かれ…

戦没者三一〇万人

昨日は社外研修だったので、いつもより早い電車に乗ることができた。ちょうど借りたい本もあったので帰りがけに中央図書館によってきた。 借りたかった本は日英交流史1600‐2000〈3〉軍事という本だが、図書館の検索サービスで調べてみるとid:Apemanさんがこ…

沈思黙考

野毛山動物園には翼手目の展示がない。しょうがない(失礼!)のでApemanさんに捧ぐ。

「英霊」たちの犠牲

id:D_Amonさんの二つのエントリー「英霊たちの多大な犠牲」と感情論による正当化と感情論の正当化を読んで。 以前から、「英霊」に感謝せよとか、あるいは旧日本軍の戦争犯罪に言及すると「英霊」たちを侮辱するなとか言い出す論者には強い違和感というか、…