本音は見透かされているじゃないの

安倍首相がインドで故ラーダービノード・パール判事の長男であるプロシャント・パール氏と面談したそうだが、ネットで読める産経と朝日の論調が正反対なのが笑える。

 安倍首相は、東京裁判で有罪判決を受けたいわゆる「A級戦犯」について、国会答弁で「国内法的に、戦争犯罪人ではない」と明言している。首相には今回の面会を通じ、A級戦犯の合祀(ごうし)を理由に首相の靖国神社参拝を批判する中国とはまったく異なるインドの対応を際立たせることで、アジアには多様な歴史認識が存在することを浮き彫りにする狙いもあった。
Sankei WEB 安倍首相、パール判事長男と面会 「日印関基礎築く」

 東京裁判について、首相は昨年10月の衆院本会議で「我が国は裁判を受諾しており異議を述べる立場にない」と答弁。ただ、かつて裁判のあり方に疑問を唱える立場を取っていたため、今回の面会が注目されていた。

 22日のインド国会での演説では「極東国際軍事裁判で気高い勇気を示されたパル判事は、たくさんの日本人から今も変わらぬ尊敬を集めている」と評価。ただ、日本政府関係者は「判事は戦中の日本軍の行為は厳しく批判している」として、今回の面会が東京裁判に疑念を示したり否定したりすることにつながるものではないと強調している。
asahi.com 首相、東京裁判のパル判事の長男と面会

安倍首相の周辺としては産経が本音、朝日が建前といったところだろう。
安倍首相とそのブレーンが歴史修正主義的な心情を強く抱いているのはかなり国際的にも知られてしまっているので、本音の部分*1はあちこちから見透かされてしまっているんじゃないのかな

さすがに安倍首相は東京裁判について「受諾したのは判決だけ」なんて言い出さないと思うが、状況認識が甘くて暴走しやすい議員さんたちは結構いるようなので、この件に乗じて似たような発言をしでかさないかと心配になっています。